2022-10-01から1ヶ月間の記事一覧

カンフースタントマン 龍虎武師

オンライン試写にて。世界に冠たる香港アクションを支えてきた無名英雄ともいうべきスタントマンたち、および監督らの証言とともに香港アクション映画(主に70年代以降)の変遷をふりかえるアクション映画ファン必見のドキュメンタリー。監督の魏君子という…

This Is What I Remember

昨日TIFFにて。キルギスの名匠アクタン・アリム・クバト監督が主演も兼ねたキルギス・日本・オランダ・フランス合作映画。出稼ぎ先のロシアで事故のため記憶喪失になった父親を息子が20年ぶりに村へ連れ帰り、口をきかず意思の疎通もはかれないその男の存在…

RRR

映画祭の感想文続きで今頃になりましたが、先日劇場にて。どえらいことになっているのはSNSで十分察しつつも実際「バーフバリ」を超えてくるアクション映画とかあり得るのかなとチラッとでも思ったりしていてすみませんでした。はい、ちゃんとあり得ました、…

人生は二度とない

劇場にて。監督は「ガリーボーイ 」のゾーヤー・アクタル、その実弟で「DON:過去を消された男」の監督にして「ミルカ」の主演男優でもあるファルハーン・アクタル、ボリウッド有数のダンス&アクション帝王リティク・ローシャン、「デーヴD」の演技派アバイ…

ツァイ・ミンリャン短編集

一昨日TIFFにて。1本目の「秋日」(15)を以前Filmexで見た(と途中で思い出した)ほかは「光」(18)「月と樹木」(21)「その夜」(21)は初見。いつからか、たぶん09年の「ヴィザージュ」くらいから蔡明亮作品はどんな作りでも見逃したくない映像体験と…

輝かしき灰

一昨日TIFFにて。海に近い川沿いの貧しい村で暮らす3人の女性の愛と傷心を描いた、「漂うがごとく」のブイ・タック・チュエン監督によるベトナム・フランス・シンガポール合作映画。いちずさと執着がないまぜになって少しずつ相手も自分も追い詰めていく女…

消えゆく燈火

こと原題「燈火闌珊」。TIFFにて。繁華街のビルというビルから競うように突き出し不夜城香港のシンボルだったネオン看板が安全性の問題で規制され次々と撤去が進む中、ネオン職人だった夫を失い悲しみにくれる妻が夫の工房を継ごうとするが。。。主演の張艾…

神探大戦

原題同じ。TIFFにて。これからまだある上映回で見る人もいると思うので詳しくは書かずにおきますが、「MAD探偵」のアナザーバージョン的ブチ切れ系劉青雲&韋家輝監督のタッグを思う存分楽しみました。あんだけ銃撃しまくってろくに当たってない香港警察のみ…

宇宙から来たモーツァルト

こと原題「外太空的莫紮特」。CJIFFにて。天文学が好きなのにピアノの練習を父親に強要されている中学生の主人公がクマのぬいぐるみに憑依?した宇宙人と出会い、ミラクルな体験をしていくファンタジーコメディ。最初のうちこのクマのモーツァルトはいわばド…

LOVE LIFE

先日劇場にて。深田晃司監督の作品は「淵に立つ」(16)が打ちのめされる名作で、以来覚悟して向き合わねばと思うようになりましたが本作で久しぶりにまた打ちのめされ、とともに一種の達観性も胸にしみて、この残酷さとドライさと奇妙なライトさの混じり合…

父に捧ぐ物語

こと原題「我和我的父輩」。昨日CJIFFにて。「愛しの母国(我和我的祖国)」「我和我的家郷(愛しの故郷)」に続く国慶節オムニバス映画「我和〜」シリーズ第3弾。主旋律映画ならではの監督・出演者の顔ぶれがすごい上に各話それぞれの熱量がはんぱなく、好…

アンティークゲーム

こと原題「古董局中局」。CJIFFにて。秋の映画祭シーズン、自分の初日はこの馬伯庸原作、雷佳音主演という「長安二十四時」ファン的には見逃せない、しかも監督が香港の郭子健、共演が李現、葛優等々とマイ映画祭開幕電影にぴったりな映画からスタート。まだ…

愛する人に伝える言葉

こと原題「De son vivant」。劇場にて。すい臓がんで余命宣告を受けた演劇教師のバンジャマンとそのいささか強権的な母親、そして主治医をはじめ周囲の人々の、やがて来たるバンジャマンの〝最期〟に向かう日々を描いたエマニュエル・ベルコ監督作。自分もそ…

東京国際映画祭

本日は映画の感想ではなく愚痴です。今日から始まったチケットの一般販売(オンライン)があいかわらずダメダメで、10時スタートの回は「まあ、どうしても見たいほどでもないか」と離脱し2時間くらいしてからつないだら余裕でとれました。次の13時スタート…

フランス

昨日劇場にて。「第4回映画批評月間 〜フランス映画の現在をめぐって〜」という特集上映のプログラムの1つで、劇場サイトによると今回は〝フランスの人気カルチャー・マガジン雑誌「レザンロキュプティーブル〟の編集長ジャン=マルク・ラランヌ氏によるセ…

みんなのヴァカンス

劇場にて。「宝島」(18)に続くギョーム・ブラック監督の夏休み映画。「宝島」がドキュメンタリーでこちらはフィクションという点は違うものの、ヴァカンスという非日常の高揚感や期待、逆にそれゆえにテンションがだだ下がりしてしまったりもする局面も全…

テアトル・クラシックス ACT.2 名優ポール・ニューマン特集

特集プログラムのお知らせとオンライン試写の案内をいただきましたm(_ _)m 往年の名作・傑作を東京テアトルのセレクションで送るテアトル・クラシックス、第2弾はポール・ニューマン特集。ポール・ニューマンといえば自分がまず思い出すのは「スティング」…

都市とモードのビデオノート

JAIHOにて。ヴィム・ヴェンダース監督が仏ポンピドゥーセンターの依頼で撮った山本耀司の密着ドキュメンタリー。89年作品、てことはたとえば「ベルリン、天使の詩」の2年後だったりするわけで、しかしながら33年も前の作品とは思えないほど時代の変化を感じ…

ビー・ジーズ 栄光の軌跡

こと原題「The Bee Gees:How Can You Mend a Broken Heart」。オンライン試写にて。ビー・ジーズと聞けば脊髄反射的に「ステイン・アライヴ」や「恋のナイト・フィーバー」の脳内再生スイッチが入るフィーバー系ディスコ世代(みんなそろって踊るやつ)とし…

映画はアリスから始まった

劇場にて。7月後半に公開されてからだいぶたっての鑑賞となりましたが見られてよかった、映画草創期の1896年にフランスはゴーモン社で監督第1作を撮って以来1000本近い作品を手がけながら映画史から消え去っていた女性監督アリス・ギイの足跡をたどる驚き…

戦慄のリンク

こと原題「網絡凶鈴」。試写にて。Jホラーの父こと鶴田法男監督が馬伯庸のスリラー小説「她死在QQ上」を原作に中国で撮った、日中合作でなくガチの中国映画です。自分は勝手に日中合作と思い込んでいたので(だって中国はホラー映画は基本的に撮らないはずだ…

響け!情熱のムリダンガム

劇場にて。ムリダンガムというインドの伝統楽器を作る低カーストの職人の家に生まれた主人公が楽器職人ではなく奏者を目指し上位カーストのナンバーワン奏者になんとか弟子入りを許されるもさまざまな困難が立ちふさがる物語。映画に魅了された都内の南イン…

望郷

こと原題「投奔怒海」(82)。JAIHOにて。70年代、南北統一後のベトナムを舞台に勝ち組が負け組を弾圧する海外では知られない闇の部分に切り込んだ許鞍華監督によるニューウェーブ期の社会派映画の傑作で、自分としてはたぶん90年代にレンタルビデオで見て以…

紅い服の少女 第一章 神隠し/第二章 真実

こと原題「紅衣小女孩」「紅衣小女孩2」。オンライン試写にて。昨日から公開が始まっているので初日にかけつけた?ホラーファンもいるかもですね。自分はもともとホラー好きとはいえないんですが台湾ホラーはドラマがしっかりしていてコワいけどスルーする…