2023-11-01から1ヶ月間の記事一覧

ディス・マジック・モーメント

昨日劇場にて。旅する映画監督、シネマドリフターことリム・カーワイ監督が拠点の大阪をスタート地点に、沖縄から北海道まで全国の個性的なミニシアターを訪ね歩いて再び大阪でしめくくるインタビュー・ドキュメンタリー。東京に住んでいるとなかなか実感し…

劇場にて。なるほどこれはネットのレビューで見かけたとおり戦国版「アウトレイジ」。全員悪人とは言わないが全員ヤバい奴らの生き残りゲーム、面白かった! R15なのは首斬りシーンが多いからかと思ったらそれはそれで実際多かったけど衆道の方もどうしてど…

黒衣人

中文原題「王西麟」。英語タイトルが「Man in Black」。一昨日FILMEXにて。王兵監督作品はニッポンで紹介されたものはたぶん全部見ていてその都度作品のとてつもない強度はもちろん、このような監督が出現し、かつ成功し、コンスタントに新作を発表している…

川辺の過ち

原題「河辺的錯誤」。昨日FILMEXにて。「活きる」「血を売る男」の余華による同名小説を原作に、21年に同じくFILMEXで「永安鎮の物語集」が上映された魏書鈞監督が16ミリフィルムで映画化。まだあと1回上映があるので内容は書かずにおきますが「永安鎮〜」…

枯れ葉

試写にて。一度は引退宣言したアキ・カウリスマキ監督のしみじみと嬉しい復活作。自分はこのベテラン監督の作品を数えるほどしか見ていない末端のファンですが、とりわけ「ル・アーヴルの靴磨き」(11)が大好きで、今回その延長線上に新たな傑作が舞い降り…

ゴジラ-1.0

劇場にて。公開開始後しばらく様子見?していて出遅れましたが、大画面&大音響で見て本当によかった。とにかくVFXと音響がすばらしくて、これは配信とかでなくやっぱり劇場で見なきゃです。さすがVFXの第一人者・山崎監督です。しかもちょうど日比谷の映画…

緑の夜

原題「緑夜」。オンライン試写にて。ベルリン映画祭でワールドプレミア、先月のTIFFでジャパンプレミアとなった、中国の韓帅監督が中国の范冰冰と韓国のイ・ジュヨンを主演に迎えて韓国を舞台に撮った香港映画。という組み合わせの越境感からしてかっこいい…

稽古

護身クラス@I道場。しーふーいわく「常に正中線で動く。それが一番強い。正中線からはずれると力を損する」「物理的次元では形が大事。正しい形でやれば技が効く。考えることも必要。考えて考えて考えたあとに考えることを忘れたら気の次元」「縦軸と横軸を…

シャクラ SAKRA

原題「天龍八部之喬峰傳」。オンライン試写にて。金庸の傑作大長編「天龍八部」からメインキャラの筆頭である喬峰(のちに蕭峰)を単独の主役とし、我らがドニー甄子丹が製作(王晶と共同)・総監督・主演をつとめた王道の武侠映画。なっがい原作のハイライ…

メンゲレと私

原題「A BOY`S LIFE」。オンライン試写にて。「ゲッベルスと私」(18)「ユダヤ人の私」(21)に続く、クリスティアン・クレーネス&フロリアン・ヴァイゲンザマー監督によるホロコースト証言シリーズ3作目にして最終作となるドキュメンタリー。本作の登場…

稽古

特別講習会(合宿)@c県某宿泊施設。しーふーいわく「転換はかかとから入って完全に片足重心に。それで相手をはじく」「消力法は消すという字を使っているが、相手の力を消すというより相手の力をもらってそれを返すこと」「どこの流派がいいとかでなく流派…

雪豹

まだ続くTIFF振り返り。そろそろ終わりますが今年はほんとに好きな作品ぞろいでラッキーでした。表題作(原題同じ)は今年5月に53歳で急逝されたチベット映画の第一人者ペマツェテン監督の、亡くなる少し前に完成したという23年作品。羊を何頭も殺した野生…

Old Fox

中文の原題「老狐狸」。先日TIFFにて、今月末の台湾公開にさきがけてワールドプレミアを飾った蕭雅全監督(「台北カフェ・ストーリー」)の新作で、1989年の台湾を舞台に倹約と貯金にいそしむ実直なシングルファーザーと“勝ち組”の特権に気づいてしまった多…

西湖畔に生きる

原題「草木人間」(ここでいう人間は世間の意。じんかん)。英語タイトルは「Dwelling by the West Lake」 。先日TIFFにて。龍井茶の産地で知られる杭州市・西湖のほとりの町を舞台に、マルチ商法にはまったシングルマザーと母の変わりように苦悩する息子の…

「年少日記」「成功補習班」

いずれも原題同じ。先日TIFFにて。香港映画「年少日記」は脚本家出身の卓亦謙の監督デビュー作(脚本も兼務)で、息子たちのエリート教育に余念がない両親の期待に添えず父親に折檻され母親にはやさしくしてもらえず精神的に追い詰められていく兄と、それを…

平原のモーセ

原題「平原上的摩西」。先日TIFFにて。香港映画上映イベントたけなわな今日このごろですが、すでに終了したTIFFで印象に残るものを遅ればせながらいくつか補足します(orするかも)。表題作は同名の原作小説をTVドラマ化した23年の作品で、「鵞鳥湖の夜」の…

マッド・フェイト

原題「命案」。香港映画の新しい力 Making Wavesにて。鄭保瑞監督が「リンボ」に続き林家棟とタッグを組んだ最新作は、期待にたがわずマッドでした(もちろん褒めてます)。お祓い系のマッドな主人公と刃物系のマッドなサイコキラーの組み合わせがマッドな上…

稽古

護身クラス@I道場。しーふーいわく「力で引っ張るな。相手の力が来てしまう」「感覚は経験と時間をかけて磨いていくもの。いっぺんにたくさんやると身体に反発が出る。少しずつでも毎日やること」「筋肉を伸ばして関節は全部ゆるめる。特に股関節」

耳をかたむけて

原題「不虚此行」。TIFFにて。脚本家の道をあきらめて葬儀場の弔文ライターをしている男が、見知らぬ故人たちの弔文を書くため関係者の話を聞く中でさまざまな人生に触れていく、北京電影学院で教鞭をとる女性監督・劉伽茵の新作。インディーズ系というかア…