2023-01-01から1ヶ月間の記事一覧

イニシェリン島の精霊

劇場にて。「スリー・ビルボード」のマーティン・マクドナー監督の最新作は、百年前の1923年、内戦(北アイルランド紛争)の戦火を遠目に眺めていた離島を舞台に長年の親友からある日突然絶縁された男をめぐる一種スピリチュアルな不条理劇。好き嫌いにかか…

モリコーネ 映画が恋した音楽家

劇場にて。ジュゼッペ・トルナトーレ監督による、濃密にして芳醇なる157分のドキュメンタリー。映画好きのはしくれとしてエンニオ・モリコーネの名はもちろんその名曲の数々に触れてきて幾星霜、自分としては最初の出会いはやはりセルジオ・レオーネ監督のウ…

パーフェクト・ドライバー

副題は「成功確率100%の女」。昨日劇場にて。ワケありな荷物を完璧に依頼先へ送り届ける凄腕ドライバーがヤバすぎる状況に巻き込まれる韓国版「トランスポーター」的カーアクション&ヒロイン映画。「福岡」「パラサイト」のパク・ソダムがクールでかっこい…

BAD CITY

劇場にて。人よんで顔面凶器(!?)な小沢仁志あにいが製作・脚本・主演をつとめた還暦記念映画。自分はこれまで別に追っかけとかではなかったのですけれどその独特のシブいボイスとコワモテぶりは十分承知していて今回園村健介監督兼アクション監督(クレジ…

ドリーム・ホース

原題も「DREAM HORSE」。劇場にて。ウェールズの小さな田舎町でさえない日々を送る主婦が競走馬を育てるアイデアを思いつき、週10ポンドの出資に応じた仲間たちと共同で馬主になる、新春にぴったりな笑えてほろりとして元気の出る驚きの実話映画。「ヘレディ…

呪呪呪/死者をあやつるもの

オンライン死者もといオンライン試写にて。 個人的に昨年の「女神の継承」あたりから加速度的にアジアン・ホラーが気になっているタイミングで、おどろおどろしい(けどあまり怖くなさそうな)タイトルとヨン・サンホ監督作品というのにひかれて鑑賞。前知識…

稽古

護身クラス@I道場。しーふーいわく「合気法はまず力を線にして通す。それができたら気を通す。そうして臍下丹田にエネルギーを集める」「ひじの内側は、たとえばそこに水をためたらこぼれないようにいつも上を向いていること」「全身を使って一箇所を極める…

縁路はるばる

こと原題「緣路山旮旯」。一昨日、東京外語大学TUFS Cinema にて。この上映会は初めて行きまして、ウチからはそれなりに遠かったですがもっと近ければ毎回行きたいくらいの、タイトルにならっていえばはるばる行ってよかったチャーミングな秀作でした。「僻…

非常宣言

劇場にて。自分にとって今年は(今月は、かも)映画の当たり年(か当たり月)のようで、新年早々年間マイベスト級の傑作秀作が続出。「ザ・キング」のハン・ジェリム監督による、「新感染」と「中国機長」を足して2で割らずさらなるパニック要素をメガ盛り…

ファミリア

劇場にて。山あいの町でもくもくと陶芸にうちこむ初老の男を中心軸に、海外勤務の一人息子と難民出身の妻、在日ブラジル人と彼らに敵意を持つ地元の半グレ集団の物語が有機的に結びつき、ヘビーで時に理不尽な展開をみせていく成島出監督作品。差別と共生、…

主人公

国立映画アーカイブの特集プログラム「アカデミー・アーカイブ・フィルムコレクション」にて。同ウェブからの部分引用になりますが「人気俳優となった男が抱える不安や葛藤を実験的な構成で語る意欲作」と紹介されている、サタジット・レイ監督(原作・脚本…

呪餐 悪魔の奴隷

こと原題「PENGABDI SETAN 2:COMMUNION」。インドネシアで歴代興収第3位を記録したというジョコ・アンワル監督の大ヒットホラーを、オンライン試写にて。 いや〜新年早々キョワイものを見てしまいました……でもめっちゃ面白かった……早くも今年のマイベスト級…

新生ロシア1991

オンライン試写にて。本年初鑑賞作品は、「国葬」等のセルゲイ・ロズニツァ監督による2015年作品。「国葬」と同様監督自身が撮影したものではなく1991年8月にモスクワで起きた「ソ連8月クーデター」(ペレストロイカをきらう共産党保守派がゴルバチョフを…

新年快樂!

本年もよろしくお願いいたしますm(_ _)m 新年早々ですが野暮用その他でしばらく更新がとどこおりがちになるかもしれません。あしからず、ゆるゆると、時々のぞいてやってくださいませm(_ _)m