2018-01-01から1年間の記事一覧

おおつごもり

平成最後の(←使ってみたかった)大晦日、一晩寝ると平成最後の(しつこい)元旦です。 みなさま、良いお年をお迎えくださいm(_ _)m

極私的マイベスト2018

本題に入る前に、昨日急逝された林嶺東監督のご冥福をお祈りします。享年63歳。。早すぎます(TT) 合掌。。 そして本題ですが、今年もたくさんの映画を鑑賞し、傑作名作良作快作珍作と出会うことができました。感謝です。その中から偏愛第一でしぼりこんだマ…

「マイ・サンシャイン」「アイ・フィール・プリティ」

今年の〆に何を観ようかなとちょっとばかり思案の末、同じ劇場で上映時間の接続が良い表題の2本を鑑賞。 「マイ・サンシャイン」は、養育者がいない子供たちを保護している女性主人公(ハル・ベリー)とガサツな隣人(ダニエル・クレイグ)の日々てんやわん…

パッドマン 5億人の女性を救った男

だいぶ昔にTIFFにて鑑賞、その後某誌にレビューを書く関係でこちらには感想文をアップしませんでしたが現在公開中なので応援を兼ねて遅ればせながら。 舞台はインドの片田舎。結婚したての愛妻が生理時に不衛生なボロ布を使っていることにショックを受けた職…

8人の女と1つの舞台

えらく時間が経ってしまいましたが先のFILMEXにて鑑賞。原題は「八個女人一台戯」。往年のトップ女優と旬のトップ女優がダブル主演をつとめることになった芝居をめぐる女たちの水面下のデリケートな人間模様を描く本作は、「長恨歌」(05)以来久しぶりの關…

ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー

先日試写にて鑑賞。代表作の「ライ麦畑でつかまえて」ほか数編をだいぶ前に読んではいるもののその生涯について長い隠遁生活を送ったというよく知られていることくらいしか知らず熱心な読者とはいいがたい自分にとって、いま改めて読んだらおそらく眼前に全…

Ranking every Hong Kong film released in 2018, from worst to best

D先生情報です(多謝!)。タイトルのとおり今年公開された香港映画のワーストからベストまで40本を紹介した記事がこちらに。この中で自分が見たものはやっとこさ12本なのであくまでその範囲内の印象ですが、それと大好きな「捉妖記2」が28位なのはちょっと…

ブログ引越しのお知らせ

みなさまメリーなクリスマスをお迎えでしょうか。 そんな微妙なタイミングに、はてなダイアリー終了予定にともなうはてなブログへの移行を行いました。引き続き、ゆるい感じでおつきあいくださいませm(_ _)m

アリー スター誕生

劇場にて鑑賞。ザ・王道。ザ・シンプル。だからこそ何度リメイクされても新しくよみがえる物語の力強さ。全方位的にすばらしいレディ・ガガの圧倒的なパフォーマンス、ブラッドリー・クーパーの早くもベテラン監督のような風格をたんのうしました。1つだけ…

ガンジスに還る

劇場にて鑑賞。聖地バナラシで死期を迎えることを決意した頑固者の父、それに付き添うためやむなく会社を休んだ仕事人間の息子、結婚をひかえる家族想いの娘。死=解脱の街バナラシにつどう人々とのかかわりの中で、それぞれ葛藤をかかえる親子三代の関係が…

牧師といのちの崖

先日試写にて鑑賞。観光名所である一方自殺の多さでも知られる三段壁がある和歌山県白浜町で、いのちの電話を運営し自殺志願者を思いとどまらせたり彼らの自立を支援する活動を行なっている白浜バプテスト基督教会牧師・藤薮氏の日常を、文字通り崖っぷちか…

ROMA

Netflixにて鑑賞。ノートPCの画面フル表示にしてじっくりと味わいましたが、先の東京国際映画祭で観た人が口々に「大スクリーンで観るべき」と絶賛していたのがやっと実感でき、出遅れてチケットをとりそびれたのがあらためて残念すぎる、ほんとにほんとにス…

まぼろしの市街戦

劇場にて鑑賞。フィリップ・ド・ブロカ監督による66年の伝説的作品を、4Kデジタル修復版にて超遅ればせながらの初見です。第一次大戦末期、独軍と英軍が対峙する北フランスの小さな町を舞台に、戦争に血道をあげる狂気と精神病患者の狂気とどっちが真の狂気…

ジュリアン

試写にて鑑賞。冒頭、息子ジュリアンの親権をめぐって対立する夫婦の離婚調停のシーンの緊迫感にたじろぎ、その後さらに不安と疑心暗鬼と恐怖感が増して最後まで目が離せないヘビーでリアルで自分までトラウマになりそうな家族のドラマ。なまじのホラー映画…

モースト・ビューティフル・アイランド

先日試写にて鑑賞。いかにも逆説的なタイトル(「幸福城市」とかもそうでした)と「そこに堕ちれば、生きていける…」というそそる惹句。期待以上の逸品でした。セレブ相手の秘密のイベントに誘われた不法移民のヒロインの物語は、狂気とスリルと背徳的な耽美…

私は、マリア・カラス

先日試写にて鑑賞。自分も含めオペラには門外漢という人でも三大テノールやマリア・カラスの名声を知らぬ者はないのでは。表題作は、プッチーニ作「トスカ」の有名なアリアのタイトルのごとく「歌に生き恋に生き」た不世出の歌姫マリア・カラスの実像に秘蔵…

稽古

護身クラス@I道場。しーふーいわく「拳法が得意な師範もいるし、居合が得意な師範もいる。でも上にいけばみんな同じ。流派がどうとか宗派がどうとかではない」「自分のことを外から客観的に見る自分が真我。そうなれば自分が自分の師になる」「欲はあってい…

アクアマン

試写にて鑑賞。いや〜面白かった! ネタバレにならぬようあまり書けませんが主人公の名前からして「あっそうか」と察してそれがそのまんまだったのと(すみませんこれまでアクアマンの詳しいキャラ設定を知らなかったので)、マッチョ可愛いジェイソン・モモ…

誰がための日々

こと原題「一念無明」。試写にて鑑賞。香港で見て以来久しぶりに見ましたが、話の流れを分かっていてゆっくり味わうことができたのと、近年2パターンの介護を経験したためもあってか初見時よりもさらにしんしんと沁みるものあり。たまさか余文樂にふとシン…

目撃!中国インディペンデント・ドキュメンタリー 第11回上映会のお知らせ

告知です。専修大の土屋先生からお知らせいただいた表題の上映会、今回は胡傑監督の「私が死んでも」が上映されます。予約不要、入場無料でどなたでも参加できます。ご興味のある方はぜひお運びください! (以下、メールの転載です)本作品は、胡傑監督が中…

稽古

合気クラス@I道場。しーふーいわく「健康になりたいだけなら体操でもいいし、楽しみたいなら踊りでもいい。でも武道をやっているのだから、できないことを受け入れる。分からないことを楽しめるように。今できなくても、できるようになる自分を信じて待つ」…

共犯者たち

劇場にて観賞。韓国の元大統領イ・ミョンバクとパク・クネの政権下でTV報道界が弾圧され骨抜きになったいきさつを検証するドキュメンタリー映画。ここまで露骨な言論統制が行われていたとは不勉強にして知らなくて驚きつつこれが全然人ごとでないというかニ…

夜明け

昨日試写にて鑑賞。先のFILMEXでコンペに参加しスペシャル・メンションに選ばれた広瀬奈々子監督作品。FILMEXでは観ていなかったので遅ればせながら今ようやく授賞に強く同意できます。是枝裕和監督の弟子筋というのがうなずける作風は、どこかイ・チャンド…

マダムのおかしな晩餐会

先日劇場にて鑑賞。パリに住む裕福なアメリカ人夫妻がセレブたちを招いた晩餐会に夫妻のメイドが急遽招待客のふりで列席させられたのをきっかけに思わぬ恋バナに展開する、小洒落た短編小説のようなユーモアとペーソスの効いた人間ドラマ。ブルジョワのおふ…

ザ・ポスタリスト 〜伝説の絵師〜

こと原題「海報師」。先日Netflixにて鑑賞。「Mr.Boo」シリーズで名声を確率し香港映画の黄金期を代表するポスターを数多く手がけたデザイナー阮大勇をめぐるドキュメンタリー。香港映画ファンなら絶対「おお、あのポスターの原画を描いた人か!」と分かるは…

斬、

劇場にて鑑賞。長らく太平の世が続いた江戸末期、人を斬るための修行を積んできたサムライやサムライくずれたちのモチベーションとしての大義が殺しのための殺しに変質していく、超絶シブい塚本晋也監督の最新作。これまで見たことがないくらい精悍な池松壮…

ポリス・ストーリー REBORN

昨日劇場にて鑑賞。評判がかなりアレだったのでハードルを下げまくってのぞみました。正直、物語はあってなきがごとしだしジャッキーのシリアス系キャラに近未来モノは似合わないしすごくお金をかけてそうなのにB級感満載だし(あ、誤解のなきよう言い訳をし…

アンクル・ドリュー

劇場にて鑑賞。ひとことでいえば「ナメてたジジイが達人でした」バスケットボール編。「少林サッカー」がこれまでの人生のマイベスト映画3に入っている上に「スラムダンク」がこれまでの人生のマイベスト漫画3に入っている自分にとって面白くないわけがな…

轢き殺された羊

こと原題「撞死了一只羊」。先日FILMEXにて鑑賞。王家衛プロデュース、ペマ・ツェテン監督という異色の組み合わせがまず興味をひかれるところで、だからと言って王家衛の影響とか「らしさ」を感じるかどうかは人それぞれだし感じなければいけない理由もなく…

ロング・デイズ・ジャーニー、イントゥ・ナイト

こと原題「地球最後的夜晩」。先日FILMEXにて鑑賞。長編デビュー作「凱里ブルース(路邊野餐)」で一躍脚光を浴びた89年生まれの俊英・畢贛監督の2作目は今回も浮遊感に満ちた長回しが観る者を夢幻(無限的でもある)世界にトリップさせるマジカルで詩的な…