2016-10-01から1ヶ月間の記事一覧

痛ましき謎への子守唄

TIFFにて鑑賞。ラヴ・ディアス監督による489分の大長編で、昨年の「昔のはじまり」5時間ノンストップ鑑賞が意外に(も)大丈夫だったことから今回さらなる長尺にのぞんでみました。ことさら長い映画が好きってわけじゃないし、こういう機会に気合を入れて見…

大唐玄奘

先日TIFFにて鑑賞。唐代に長安からはるばる西域を経てインドに渡り、後に中国に戻って仏教を広めた玄奘三蔵の苦難の旅路を描いた霍建起監督作。過酷な撮影環境だったと思われる中での黄暁明の静かなる熱演と、エンディング曲の王菲の神々しいまでの美声がひ…

あなた自身とあなたのこと

昨日TIFFにて鑑賞。前の男と別れ新しい男と出会うたびに別のパラレルワールドが始まる(ように見える)ヒロインと彼女が忘れられなくなるあまり自分が消えて行く(ように見える)男たちの物語。実はホン・サンス監督作品には昔かなり苦手意識を持っていた自…

ゴッドスピード

昨日TIFFにて鑑賞。麻薬密売人グループとその使いっぱしりの男、さえないタクシー運転手をめぐる不穏で殺伐とした中に悲哀と滑稽味と人間味がじわじわくる鍾孟宏監督作品。全編にわたる実力派役者たちのツラガマエのアップが強い印象を残し、とりわけなんと…

シェッド・スキン・パパ

昨日TIFFにて鑑賞。ちなみに「ジェット」でなく「シェッド」なのでおまちがえのないように。父親はボケて手がかかるわヨメに離婚を迫られるわ借金取りにはボコられるわで八方ふさがりの売れない映画監督(古天樂、好演)と、ある時からなぜか脱皮を繰り返し…

メコン大作戦

しばらくネットから離れて浦島太郎でしたが、昨日開幕したTIFFのマイ初日の1本目がこれ。ありえないシステムトラブルに振り回されて例年に比べ鑑賞予定本数激減とはいえこれは見ねばと気合を入れてチケットをとった甲斐がありました。大当たり!正直た…

業務連絡

本日より5日間、ネット環境を離れます。お急ぎのご用のある方はお手数ですがケータイにご連絡くださいm(_ _)m

ファン

先日IFFJにて鑑賞。明日閉幕のIFFJ、結果的に3作品見られなかったものがありましたがどうにか回数券9枚使いきることができ、1本目に見た「ニールジャー」と最後に見た表題作が個人的には双壁のお気に入りとなって大満足。表題作はとにかく一人二役をこな…

誰のせいでもない

試写にて鑑賞。ある不可抗力のアクシデントによって人生が一変した、あるいは一生癒えない傷が心に残った複数の人々の12年間の軌跡を描いたやるせなくひそやかでありつつ強靭で胸にしみる佳作。個人的に本日は15日に続いて某東京国際映画祭のシステムトラブ…

稽古

合気クラス@I道場。しーふーいわく「今の自分を見ている別な自分が必要。ただ、自分の殻を破るのはむずかしい。次の段階へ行くには次元の違う人と縁を結ぶのがいい」「健康になるとか、幸せになるとか、そうでなければなんのために武道をやっているのか」…

貪狼

D先生情報です(多謝!)。こちらの記事によれば、今月半ばにクランクインを予定していた「殺破狼(SPL 狼よ静かに死ね)」の前伝にあたる表題作がタイ国王の崩御を受けて月末に延期となり、クランクイン後も夜の撮影は控えることになったもようです。国と…

母の残像

先日試写にて鑑賞。理解ある夫の妻であり2人の男児の母であった戦場カメラマンが不慮の事故(というべきかどうか)で世を去ったのち、遺された3人の男たちそれぞれの思慕や不安や心の傷…。晩秋の空気のようにさえざえとして、かつ晩秋の夜長に呑む長期熟成…

東京国際映画祭

本日12時からチケット売り出し。例年のように最初のうちはちょっとつながらないかもというのは織り込み済みでしたが今年はあまりにダメすぎてあきれはてた。開始から40分くらいたったころようやくつながった1本目でクレカのセキュリティ番号まで送信したあ…

ガッバル再び

IFFJにて鑑賞。今回これで3度目のアクシャイ・クマールというアクシャイ祭り状態で「ハウスフル3」の大バカキャラとはこれまた全然ちがって(←くどい)本作ではちょっとどにーさんをほうふつさせる(時々どことなく似てないですか?二カッと笑った時とか)…

ジェイソン・ボーン

昨日劇場にて鑑賞。これまでのシリーズは多分全部見ているはずなんだけどいろいろ忘れててでもまあ特にそれで問題のない作りになっているけど前のもまた見てみたくなるマット・デイモンのはまっぷりとほっと一息入れるようなシーンなどいらんわといわんばか…

エル・クラン

劇場にて鑑賞。1980年代のアルゼンチンで実際に起こった連続誘拐殺人事件の映画化。一見普通のちょっとインテリっぽくて家族思いの一家の主人が近所に買い物に出かけるくらいのノリで人を誘拐してきては公衆電話で身代金を要求、家族の一部もそれに加担して…

エアリフト〜緊急空輸〜

IFFJにて鑑賞。、90年にイラク軍の侵攻を受け虐殺と略奪が横行したクウェートで難民と化した在住インド人17万5千人の決死の脱出劇を事実ベースで描いた、2016年前半ボリウッド興行収入ナンバーワンヒット作。見ごたえ十分の社会派エンタメで、ゴーマン男から…

稽古

武器法クラス@I道場。しーふーいわく「筋肉は伸ばして。筋肉を縮める動きはあまりない、武道では」「姿勢を良くするのは力を抜くため。力を入れるためじゃない」「失敗は必要。分からないことは必要。比較するものがないと、できたこと、分かったことに気付けな…

ニールジャー

IFFJにて鑑賞。開幕は昨日で自分的には本日が初日ですがしょっぱな1本目から表題作にガツンとやられて一気に血中ボリウッド濃度急上昇中。例によって簡単な紹介文くらいしか読まずにいてアクション活劇かなと勝手に思いこんでいたらそうではなく実際に起こ…

チリの闘い

劇場にて鑑賞。世界で初めて選挙で選ばれ社会主義国家を打ち立てたチリのアジェンデ政権が、民衆とりわけ労働者階級の絶大な支持を受けながらもマルクス主義を嫌悪するブルジョワジーや軍部を抱き込んだアメリカの裏工作によるクーデターを受けてあえなく瓦…

神聖なる一族24人の娘たち

劇場にて鑑賞。不思議な感じでなんだか良い、というようなウワサだけ耳にしつつ例によって前知識なく見たのですが、確かに不思議な感じでとても良くて、初潮を迎えた少女から中高年まで皆「O(オ)」から始まる名を持つ24人の女性の性や女性性にまつわる時…

MIC メン・イン・キャット

こと原題「NINE LIVES」。試写にて鑑賞。原題の意味は映画を見ると分かりますが監督が「メン・イン・ブラック」のバリー・ソネンフェルドなので邦題は表題のとおりで、とあるアクシデントから猫になってしまったワンマン社長をケヴィン・スぺイシー、ネコ語…

エブリバディ・ウォンツ・サム!!

試写にて鑑賞。「6才のボクが、大人になるまで」のリチャード・リンクレイター監督の新作。「6才の〜」は主人公が大学生になったところで幕を閉じ、本作は物語はまったくちがうけれど主人公が大学生になったところから始まる…といってもそのほんの数日間の…