都市とモードのビデオノート

JAIHOにて。ヴィム・ヴェンダース監督が仏ポンピドゥーセンターの依頼で撮った山本耀司の密着ドキュメンタリー。89年作品、てことはたとえば「ベルリン、天使の詩」の2年後だったりするわけで、しかしながら33年も前の作品とは思えないほど時代の変化を感じさせないこと自体にちょっと驚き。といっても自分は当時のヨウジヤマモトも今のヨウジヤマモトもその素顔やフィロソフィーについて論じるすべを持たない、かっこいい服だなぁと長年思いつつたぶん一生自分には手が届かないだろう(いろんな意味で)とも思っている通りすがりの映画鑑賞者に過ぎず、そのぶん哲学的映像詩を味わうようなどこか敬虔な心持ちでじっくりと味わい、そしてまたヨウジヤマモトトニー・レオンはどこかすごくあい通じるものがあると、わりと最近、東京コレクションに招待されたトニーさんとのツーショットをSNSで見かけたこともあってか今さらかもですが勝手に大納得してしまいました(トニーさんはこの映画には1ミリも出てこないのに、です)。