映画はアリスから始まった

劇場にて。7月後半に公開されてからだいぶたっての鑑賞となりましたが見られてよかった、映画草創期の1896年にフランスはゴーモン社で監督第1作を撮って以来1000本近い作品を手がけながら映画史から消え去っていた女性監督アリス・ギイの足跡をたどる驚きのドキュメンタリー。本人の貴重なインタビュー映像あるいは音声が多く残っていたことに加え、綿密なリサーチにより関係者が次第につながりはじめ裏付けとなる古い資料も見つかっていく過程はミステリー映画さながらのエキサイト感で、女性監督というものがかつてよほど軽んじられていたとみえて大御所系映画史研究家たちが公平に?言及してこなかったために忘れられていた一人のパイオニアの人間像が点から線へ、面へ、さらに立体化してたちあがってくるさまに目からうろこが落ちまくりでした。

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