輝かしき灰

一昨日TIFFにて。海に近い川沿いの貧しい村で暮らす3人の女性の愛と傷心を描いた、「漂うがごとく」のブイ・タック・チュエン監督によるベトナム・フランス・シンガポール合作映画。いちずさと執着がないまぜになって少しずつ相手も自分も追い詰めていく女のというか人間の〝業〟、そうであればあるほど静かに美しくゆがんで強さを増していく想いと哀感が名作文学のようだと感じながら見ていて、あとから2つの原作小説をもとにさらにオリジナルの物語を作り上げたものとわかって大いに納得。TIFFのコンペ入りした初のベトナム映画だそうで、他のコンペ作品はほとんど見る予定がないので比較はできないですがなんらかの賞をとってもいいのではと思う秀作でした。