枯れ葉

試写にて。一度は引退宣言したアキ・カウリスマキ監督のしみじみと嬉しい復活作。自分はこのベテラン監督の作品を数えるほどしか見ていない末端のファンですが、とりわけ「ル・アーヴルの靴磨き」（11）が大好きで、今回その延長線上に新たな傑作が舞い降りてきてくれた心持ちです。ソ連のウクライナ侵攻のニュースが日々ラジオから流れるフィンランドの町の片隅、孤独な男女の出会いとすれ違いがちな恋愛の行方を描く、ペーソスとユーモアと慈愛に満ちたささやかなともしびのような珠玉の名品。

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