牧師といのちの崖

先日試写にて鑑賞。観光名所である一方自殺の多さでも知られる三段壁がある和歌山県白浜町で、いのちの電話を運営し自殺志願者を思いとどまらせたり彼らの自立を支援する活動を行なっている白浜バプテスト基督教会牧師・藤薮氏の日常を、文字通り崖っぷちから救われた者たちのそれぞれの事情や思いもまじえてカメラがとらえた誠実なドキュメンタリー。ひとまず救われたとはいえいつまた自殺衝動にかられるかもしれないあやうさや信仰を持つことの一種のリスクヘッジといっては語弊があるかもしれないけれどその精神的支えのありがたみや、映画を見る人それぞれのパーソナルな部分にひびいて来るようなテーマが、もちろん一般論としても重いのだけれど個人的にかなりメンタルに刺さるものあり。どんなに言葉を尽くしても説得できない、わかってもらえない、それは本当に互いの回路が決定的なまでにつながらないということで言葉が足りないとか言葉選びが違うとか、まして相手に悪意があるとかじゃない、という部分でつらかったです。。
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