シチズンフォー スノーデンの暴露

日劇場にて鑑賞。米政府が国内外の一般人から要人まで膨大な通信データを監視していることをリークして世界に激震を与えたエドワード・スノーデン事件を、その大スキャンダルの始まるところからカメラでとらえた驚きと戦慄のドキュメンタリー。スクープが出るなり短期間のうちにスノーデンの恋人の銀行口座がなぜか封じられ家の前に不審車が停まるようになったり等々行く先々で関係者を不安にさせていく妨害工作の仕事の早さはなまじっかなスパイ映画どころではなく、アメリカも北朝鮮も(おそらくニッポンも)国家権力の濫用ぶりにたいしたちがいはないじゃないかとキモが冷えつつ、命の危険も覚悟して実名で告発にふみきったスノーデン本人と彼のメールを受けて香港へ飛びその告発の一部始終を目の当たりにしたローラ・ポイトラス監督やグレン・グリーンウォルド記者をはじめ巨大な権力に屈しまいとする知的で冷静な筋金入りのジャーナリストたち(彼らもまた多大なリスクを負うこととなる)の気概に支えられたこの映画が結果的に米アカデミー賞の長編ドキュメンタリー映画賞を獲っていることにアメリカという国の多様性を感じたりもし、ひるがえってわが国にはそんなメディアすら一体あるのかと(以下略)
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