オンライン試写にて。薬物依存のリハビリ施設にいた弟と彼を引き取った兄の葛藤を軸に彼らをめぐる人々とのかかわりを透徹した筆致で描く、これが初監督作であり脚本・主演もつとめた小関翔太と、監督・撮影監督・俳優の岸建太朗の共同監督による、SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2022出品作。主人公兄弟を気にかけるおさななじみの女性、更生をめざす元ヤク中の男たち、彼らを管理する施設責任者、カルトめいたドラッグディーラーまでそれぞれのキャラクターのリアル感、絶望と希望の相剋にひきこまれ、題材はヘビーだけれども目がはなせなくなる強靭な佳作。終盤のどこか祈りのような光景にはっと胸をつかれます。
公式サイトはこちら。
