落下の解剖学

原題「Anatomie d'une chute」。劇場にて。昨年のカンヌ映画祭パルム・ドール受賞、来たるアカデミー賞でも作品賞など5部門ノミネートの話題作。クライム・スリラーとのことでうっかりねたばれを踏んでしまわないうちに見なきゃと思いながらちょっと出遅れてしまいましたがほぼほぼ前知識なしで見られてよかった。フランスを舞台に冬の山荘で居住者の男が転落死し、人気作家である妻が殺人の疑いをかけられたところから始まる法廷劇にして人間ドラマは期待にたがわず152分の尺が全然長く感じられず見入ってしまった出色の出来。主演のザンドラ・ヒュラー(「ありがとう、トニ・エルドマン」もすばらしかった)の圧倒的名演に加えて弁護士役スワン・アルローのクールな存在感にクラクラしまくり、さらに息子役の少年とパルム・ドッグを受賞したわんこの天才的演技も特筆に値するものがありました。

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