エンドロールのつづき

こと英語タイトル「Last Film Show」。試写にて。23年の米アカデミー賞にエントリーするインド代表作品に選ばれた、パン・ナリン監督によるグジャラート語映画。しがないチャイ売りの息子が映画嫌いの父の目を盗んで町の映画館にこっそり通いつめ、映画を作りたいという思いをつのらせていく物語は、監督自身が主人公の少年のモデルだという映画愛に満ちた珠玉の作品。インド版「ニュー・シネマ・パラダイス」と言われるのももちろんわかるんですが時代も国も少年をとりまく環境も異なるオリジナルであり、2010年のインドのある田舎町のリアルをさまざまな思いとともに追体験しながら、ラストは胸いっぱい。「光」の映画であり、家族や友情の映画であり、世代を超えて愛されてきた映画や映画人への感謝と祝福の映画でもありました。見ればわかると思いますが、邦題も秀逸。なお、映画がテーマの映画なのにとてつもなく美味しそうな家庭料理がいっぱい出てくるのですきっぱらでは見ないことをおすすめいたします。

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