毒舌弁護士

原題「毒舌大状(毒舌律師とも)」。一昨日劇場にて。今年の旧正月に香港映画歴代トップ興収をたたき出した話題作を同じ年のうちに日本語字幕付きで見られるありがたさよ。主演の黄子華(自分の中ではダヨ・ウォンというよりウォン・ジーワー)はスタンダップコメディ界で人気を博し映画の出演作も数多いベテランで、彼の持ち味や面白さは広東語をわからないとハードル高いかもという個人的な思い込みがあったのと映画でこれぞという代表作が認識できてなかった(22年の大ヒット作「6人の食卓」の面白さが実はよくわからなかった自分ですスミマセン)のもあって熱心に追いかけてきたわけではなかったのですが今回の会心の一撃はなんだかとても嬉しい。満を持して影帝に王手をかけた感ありです。物語は判事から弁護士に転じた男が仕事も世間もナメてたせいで大きな悔いを残すことになった案件にあらためて全身全霊をかけて取り組む法廷劇で、映画もウォン・ジーワーも最高。香港で記録的ヒットになったのも、今の香港でどストレートに正義を叫ぶ社会派コメディがいかに刺さるか、響くかという意味も含めて納得でした。共演の謝君豪がまた良くてこの人は昔(?)から多くの映画で重宝されてきた名優ですが今回いつも以上にグッときたし他の共演者もそれぞれ適材適所でみんなまとめてGJ。「アニタ」の仲良し姉妹が今回は殺意を向け合う同士だったりとか細かいツボもあれこれと、キリがないので割愛しますが1つだけ公式サイトの王敏徳の紹介がミもフタもなさすぎて(あのね、王敏徳はいついかなる時も王敏徳であり今回もちゃんと王敏徳だから良いんですよ)笑ってしまうのでおひまな方はみてみてください。