マニャニータ

昨日東京国際映画祭にて。ラヴ・ディアス監督の共同脚本ということとすでに観た人の中で賛否両論ありということだけふまえて観まして、なるほど前半はいささか長いなと思ったんですが中盤からぐぐっと引き寄せられていき終盤はかなり感動。長いといってもこれがもしラヴ・ディアス作品だったらそのつもりでじっくり観るところをラヴ・ディアス・インスパイア系となると長く感じてしまうのは単に先入観の問題かも? ともあれ前半、顔にケロイドのある軍所属の女性スナイパー(ためにためてついに任務を達成する序盤のシーンのかっこよさ!)が失職し、日々ひたすらビールを呑みまくるパートではこのまま永遠に続いたらどうしようと微妙な不安を覚えるも、彼女がとある電話を受けたところから物語が動き出して次第にフィリピン式ウエスタン映画のような様相を呈し始めるとそこからはもうある目的のための長い旅路も目的地での神父とやりとりも最終的にどうなるのかも時間を忘れて見守っておりました。要所要所で流れる流行歌(?)の数々も琴線に触れる哀感と美しさにしみじみ。