1秒先の彼

劇場にて。台湾映画ファンには先刻承知の陳玉勲作品「1秒先の彼女(原題:消失的情人節)」をクドカンこと宮藤官九郎脚本&山下敦弘監督でリメイクしたニッポン映画。せっかち(1秒先)なキャラとスロー(1秒遅れ)なキャラを男女入れ替えてのリメイクと知って以来なぜか期待値が爆あがりしてたんですが実際絶妙な仕上がりで、リメイクというものの可動域をぐんと押し広げてくれた印象。物語の骨格はオリジナルに忠実でありつつ小ワザをきかせたアレンジも楽しく、とくに荒川良々の運転手が面白すぎてそこそこの入りだった劇場でほぼ一人(というのもちょっとさみしいが)声をあげて笑ってしまった。。唯一、オリジナルでダンカン周群達演じるワケアリのダンス教師役が基本コメディ寄りだったのに対し本作でそれにあたる女性シンガーが笑えないキャラ設定だったのはあれっと思ったんですがそれはそれで脚色の一環ということで。舞台が京都、劇中の話し言葉が京都弁というのもなんかマッチしてました。そして何より台湾の娯楽映画がこんなふうに一流の座組みでリメイクされたこと自体が個人的に胸アツ。

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