大いなる自由

先日オンライン試写にて。第二次大戦後のドイツ、男性の同性愛を禁じる刑法により投獄されたハンスは、ナチス時代にも同性愛者として強制収容所送りになっていた。ハンスを毛嫌いする同房のヴィクトールは、何度懲罰を受けても自分を曲げないハンスに少しずつ友人として向き合うようになるが。。40年代、50年代、60年代と3つの時間軸を行き来しつつ描かれる、心の自由を求め続ける孤高の主人公ハンスの姿、その強靭さと繊細さの果てに彼がゆきつく驚きのラストに刮目されたし。主演のフランツ・ロゴフスキの静かな雄弁さに満ちた身体性、深く美しい画面の陰影と抑圧感も深い印象を残す佳作。

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