夜のロケーション

こと原題「Esterno notte」。イタリア映画祭2023にて。今回この映画祭で見たのは最終日・最終上映作品のこれ1本のみなのですが、マルコ・ベロッキオ監督による330分の大作で貴重な上映チャンスと聞いたら見るっきゃないという気がして。。果たしてとてつもない作品でした。78年にイタリアで起こったテロ組織「赤い旅団」によるアルド・モーロ事件を検証し再構築する6話仕立てのTVシリーズで、最初のうち通常の連続ドラマ的展開かと早合点したのですが途中でそうじゃなく1話ごとに中心人物が変わっていき1つの事件を多角的に描いたものと気づいてうわーそうかならば長い映画になるのは必定と納得。世界をも震撼させたという事件については自分は初耳ではないものの基礎知識がとぼしく物語を追いながら理解していったニワカにつき論評はさておくとして人間ドラマとしてのぶあつさと冷徹なまでのドライさ、いまだ全貌が解明されたとはいえないらしい事件の真相への探究心や怒りのようなものがぐいぐいせまってきて、気づいたら5時間半が過ぎていました。見られてよかった。