北(ノルテ)ー 歴史の終わり

JAIHOにて。長年見たかったラヴ・ディアス監督の250分という大作をまさかの配信で見ることができて、まずはいつもながらJAIHOさんに感謝です。というのもこの13年の作品が同年のTIFFでかかったときはまだ自分はラヴ・ディアスのラの字も知らず、翌14年の「昔のはじまり」338分!が初ラヴ・ディアス作品で、そのときは約5時間半を一睡もせずトイレにも行かずに見終えたことに我ながら達成感を(無駄に?)おぼえたものの肝心の映画のテーマ性を分かるまでには至らなかったというのが正直なところ。それでも以来この監督の作品はTIFFでかかったものは毎回見てきて(最初に大長編をクリアしたせいか3時間くらいの尺だったら楽勝という妙な耐性がついたこともあり)だからといって相変わらず論評するだけの基礎知識や理解力はつかないままともかく自分にとってこの監督の映画は気になるという一種の信頼感を持ち続けてはきました。と、表題作と関係ない自分語りですいません、まあそういう経緯で「ノルテ」には未見の傑作という思いがあってぜひ見たかった。そして実際これまで見た中で一番自分にとって最初から最後まで圧倒される傑作でした。配信の気軽さから途中でちょっとコーヒー飲んだり小休止しましたがもしノンストップで劇場で見ていたらうちのめされていたかも。。なのですが、あとから配信サイトの解説に「ドストエフスキーの「罪と罰」を現代に翻案した本作」と紹介されていて目からウロコが落ちまくり。そ、そう言われてみれば、、というやられた感にも軽くうちのめされてしまいました。