恋唄1980

こと原題「恋曲1980」。先日東京国際映画祭にて。「天安門、恋人たち」など婁燁監督作品の名脚本家として知られ「不成問題的問題(ミスター・ノー・プロブレム)」で監督デビューした梅峰の長編第2作。冒頭、おなじみのドラゴンマークが出なかったのでインディペンデント作品なのかそれとも審査待ちなのかわからないですが、どこか「天安門〜」を思い出させる肌触りの80年代の学生時代に出会い紆余曲折を経た男女のただならぬ機縁とすれちがいの愛の物語。多くを語らず、かといって自由に解釈してよいといいたげなドライさではない行間の深さにひたり、見終わってしばし呆然としてしまうような余韻を残す名品でした。