陰謀の渦

こと原題「鋌而走険」。先日、2020東京・中国映画週間にて。原題は追い詰められて危険な行動に出るとか破れかぶれになるというような意味で、ギャンブルで借金がかさみにっちもさっちもいかなくなった主人公が盗難車の転売で稼ごうとして幼い少女の誘拐事件にかかわってしまいドツボな上にもドツボなことになる、コメディ&マルチスターの大鵬とイケメン俳優の欧豪がそれぞれ主人公と悪役でシリアス演技に徹したクライム・サスペンス。大鵬(董成鵬)ってこれまでそれなりに出演作を見ていて一昨年だったか映画祭ゲストで来日・登壇したときはナマでも見てるんですがなかなか顔が覚えられなくて(すいません)今回も最初誰だろうと思ってしまいメガネしてないとこういう顔なのかーとちょっとびっくりでしたが幼い少女をかばいながら鬼の形相で逃げまくるまきこまれ型キャラ(自業自得系)をノンストップで熱演し新境地を開いた感あり。凶悪なツラ構えの欧豪もコワいし、さらに子役がめちゃくちゃうまくて、どうなることかと緊張の連続でした。監督の甘剣宇はこれがデビュー作ながらガチな力量を見せ、今後も楽しみ。