こと原題「神探蒲松齢之蘭若仙踪」。試写にて。成龍主演の聊斎志異モノということやポスタービジュアル的になんとなくびみょ〜な予感というか正直あまり期待してなかったせいか予想外に面白かった（すみません！）。ジャッキー映画は年々こじんまりとした印象になりつつありそれで逆に「フォーリナー」のように思いがけずシブい掘り出し物も出てくるわけですが中国語映画に関していえば近年ちょっと厳しいなあという文脈において本作は十分楽しい、という意味で受け取ってもらえればと思いますが（これまたすみません）、何が良かったかというと「聊斎志異」の作者であり妖怪ハンターである蒲松齢を演じるジャッキーが主演は主演だけどハイハイあなたが主演ですという押し出しでなく多くの見せ場を若手にゆずっているところ。生アクションもあまりなくて（副題に魔法拳とあるのは若干ミスリードで魔法の筆の方がベターかと）もっぱらVFXでスケールの大きな妖怪大戦争（？）的アクションをガンガン見せていくのもある意味安心？して楽しめるポイント。テイストとしては周星馳の「西遊記」シリーズや鄭保瑞の「西遊記」シリーズや徐克の「判事ディー」シリーズや許誠毅の「捉妖記」シリーズと程小東的空中アクション＆布使いを混ぜ合わせて聊斎志異ワールドにリンクさせた感じ。映画としての目新しさはないけど（再三すみません）聊斎志異をこんなふうにアレンジするのもありなんだなとネタとしての目の付け所はなかなか良いと感じた次第。コメディリリーフの林柏宏が可愛かったのと、「芳華」の鐘楚曦の「芳華」とは別人のような妖艶さが眼福でした。
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