運び屋

劇場にて観賞。例によってさんざん予告編は見ていましたが(しかも予告編だけで毎回うるっとしてしまうという個人的な条件反射つき)ストーリーがどう転んでいくかは知らなかったので(本編のうまさに加えて必要以上に推測させない予告編もうまい作りだったといえるかも)、ああ、こういう話だったのかと、笑って、泣いて、笑って、泣いて。。90歳なのにええかっこしいで、まぶいねえちゃんに鼻の下を伸ばす主人公、90歳なのに長距離トラックを運転する主人公、90歳だからか昔からか軽口が絶妙な主人公、90歳だからさすがに猫背ぎみで歩き方もヨタヨタし始めた主人公を、演じつつ監督も余裕で(?)こなすレジェンド・イーストウッドの芳醇にして洒脱なるマエストロのわざの尊さよ。何十年も寝かしておくグレートワインにたとえるのはちょっと違うかもしれないけれど年代ものの美酒の驚くほどの若々しさと深みのあいまった味わいというか、そんな感動にひたりました。

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