スーパーメンチ −時代をプロデュースした男!−

先日試写にて鑑賞。
メンチ(menschi)とは偉人とか高潔な人というような意味で、映画を見てなるほど納得。大学卒業後、たまたま宿泊先のホテルでジャニス・ジョプリンに殴られたことから彼女やジミ・ヘンドリクスとダチになったのを皮切りにマネジメントを任されたアリス・クーパーを型破りな手法で大ブレイクさせ、酒と女とドラッグにひたりつつも面倒見の良さで多くのスターたちに慕われ、有名人の知り合いをたどると必ず彼に突き当たるといわれるまでになった伝説的マネージャー、シェップ・ゴードン。実のところシェップ・ゴードンという名前は初めて知ったんですがとにかくその人脈と人望、偶然がすべて縁となって実を結んだかのような業績のスケールは目が丸くなるというか目がまわるほどで、ダライ・ラマとの交友やスティーブ・ジョブズとのエピソードなどウソのような本当の話が山盛り。一般に大物プロデューサーというと清濁併せ飲む黒幕的印象がある中で、無欲というのとはちょっとちがうかもしれないけど意外なくらい純粋な心根のままビッグになる人もちゃんと(?)いるんだなというのが分かりました。独身で“失うものがない”からなんでも好きにやってきて結果的に大きな成功を手にした反面、自分の子を持ちたいと願い続けてきた素顔には一抹の孤独もうかがわれ、人間誰しも老いとともに希求するものは心の平安なのかもしれない…とちょっとしんみりするところも。監督は「オースティン・パワーズ」のマイク・マイヤーズ
公式サイトはこちら(目下トップページのみですが、公開は9月24日から新宿シネマカリテほか全国順次ロードショー)。予告編はこちら