チィファの手紙

こと原題「你好、之华」。昨日劇場にて。岩井俊二監督作品は、実をいうと観ているものあり観ていないものありな自分でして「ラストレター」は映画・小説とも未見(未読)ですごめんなさいm(_ _)m。なので表題作は具体的な展開は知らずに(日本版の予告編は何度も目にしたのでその範囲内で物語の設定等知ってましたが)、日本人監督による純然たる中国映画として鑑賞。

巧いなあ。。とても巧い。。現実と一種おとぎ話的な偶然との境界を自由に行き来する作劇の妙と演出の繊細さ、さすがピーター陳可辛が製作をつとめただけのことはある中国映画としての違和感のなさ。配役も贅沢で、なによりチィファこと之華(之华)のほんのわずか冷めた感じというか無意識的な邪気のようなものを感じさせる周迅のたたずまいは絶品。相手役の秦昊もヘアスタイルが正直微妙だけどそれ以外はやっぱりいい役者だなあとうっとり。特別出演の胡歌は予想以上にかっこよすぎて絵的にアンバランスになってしまいそうなところをギリギリ回避された感にちょっと動揺して無駄に緊張してしまいました(?)が、同じく特別出演の譚卓は「春風沈酔的夜晩」で秦昊と共演している印象からか彼らが同じ空間にいること自体が感慨深かったりとか、、子供役の少年少女のすばらしさも含めていろんな余韻にひたりました。

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