こと原題「我不是薬神」。CJIFFにて観賞。今年の夏に中国で大ヒットした話題作を早くもニッポンで見られるありがたさよ。実話ベースの社会派作品で、スイス製の薬が高すぎて困窮する白血病患者のためにインド製の安いジェネリック薬を密輸して売る商売を始めた男の物語。前半はコミカルかつハイテンションに展開し中盤からシリアスタッチでぐいぐい見せる完成度はかなりのもの。この映画の反響の大きさに中国政府も腰をあげ、輸入抗がん剤の関税撤廃など法改正が行われたそうで、以前には陳可辛監督の「最愛の子」がきっかけで児童誘拐・売買が重罪化されたり、映画にはそういう力があるんですよね。。製作は主演も兼ねた徐崢、および寧浩がつとめ、寧浩はカメオ出演も。共演の役者たちもみんなリアルで印象的で、唯一というか周一囲がなんかえらく男前でした。来たる台湾金馬奨では作品賞、主演男優賞(徐崢)、助演男優賞(章宇)、新人監督賞(文牧野)ほか全7部門でノミネートされており結果が楽しみ。ニッポンでの一般公開もあり、じゃないかな、あるといいな、と期待します。