チョンおばさんのクニ

専修大学外国語教育研究室主催の上映会にて鑑賞。韓国から中国へ日本軍の慰安婦として連行され終戦後も帰国できないまま湖南省の小さな村で結婚し家族と共に暮らしてきたチョンおばさんの、ガンで余命宣告を受けた後に支援団体などのサポートを得てついに故郷の地を踏むまでとその後のてんまつを追った、中国出身で現在日本在住の班忠義監督による99年のドキュメンタリー。歴史修正主義的な言説やふるまいが目に余る昨今ということもあって、慰安婦問題はもちろん民族、文化、言語、宗教をめぐるさまざまなテーマがタイムリーにひびいてくる非常に興味深く貴重な作品でした。上映後に監督のトークがありましたが日本でも中国でもこの映画はいわゆる地下映画でありちゃんと上映するチャンスがないことを嘆いておられました…。
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