グランドフィナーレ

こと原題「YOUTH」。昨日劇場にて鑑賞。リタイアした有名音楽家やベテランの映画監督をはじめスイスの高級リゾートでバカンスを過ごすセレブたちの最初は他人事のように思える優雅な奇妙さの向こうに少しずつ実相と普遍性が見えてくるにつれいとおしさや切なさが増してくる、芳醇なる人生哀歌にして人生賛歌。老境のマイケル・ケインハーヴェイ・カイテルもすばらしく、そして個人的にはポール・ダノがまじ惚れるレベル(もともと推しメンだけどさらに)。原題と邦題のニュアンスはずいぶんとちがってて、といって邦題に不満があるわけじゃないけれど、「若さ」よりむしろ「老い」にフォーカスした深遠さ、主題歌でもある「シンプル・ソング」の哲学性がじわじわときいてきます。
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