ソウルに帰る

FILMEXにて。カンボジア映画にまつわるドキュメンタリー「ゴールデン・スランバーズ」の監督でありプロデューサーとしても実績も持つダヴィ・シューによる、ドイツ、フランス、ベルギー、カタール合作映画。印象は完全に韓国映画ながら実は韓国が製作にからんでいない(とはいえオ・グアンノクら韓国の名バイプレーヤーたちも出演)表題作は、かつて韓国から国際縁組でフランス人夫妻に引き取られフランス人として育った20代のヒロインが行くつもりのなかった韓国へたまたま逗留し実の親を探したのをきっかけに人生の方向性がかわっていく、こんなはずじゃなかった感とこんなじゃいけない感がないまぜとなってひりひりと切々と胸にせまる秀作。今年は諸般の事情で本日2本見ただけでフィルメックスのマイスケジュールは早くもおしまい。いろいろ心残りですがこのすばらしい映画と出会えたのでよしとします。