ノベンバー

こと英語タイトルも同じく「November」。エストニアの作家アンドルス・キビラークのベストセラー小説をエストニアの監督ライナー・サルネが映画化したエストニアポーランド・オランダ合作映画。中世とおぼしき(外務省のHPの略史を見ると1346年にドイツ騎士団エストニアに進出し領有とあるので14世紀くらい?)エストニアの寒村を舞台に、妙齢の村娘と彼女が想いを寄せる青年、その青年が心うばわれるドイツ人領主の美しい令嬢をめぐる狂おしい愛の物語…と書くと正統派古典文学のような印象を与えるかもしれないですがそんな生易しい(?)ものではない怪異幻想譚にしてマジックリアリズム的・寓話物語の魅力とシャープなモノクロ映像に圧倒される美しく切ない異形の映画。最初のうちは思いっきり「??」だったのが次第に頭でなく肌感覚で物語世界に没入し驚いたり苦笑したりしみじみしたりしながらぐっと惹きこまれていきました。

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