夏時間

試写にて。母と離婚した父に連れられて父方のおじいちゃんの家に夏のあいだ居候することになった姉弟と、夫と不仲で実家に戻った叔母と、合わせて5人のひと夏の同居生活をつづったユン・ダンビ監督の初長編(脚本も)。楊徳昌監督の「一、一」をどこか思い出させるたたずまいの、大人の事情と子どもの事情が交錯するリリカルで普遍的で、劇中で使われる韓国演歌のしみじみした郷愁感もあいまって今の時代の話だけれど思いがけないほどなつかしく琴線に触れる名作。ささやかで豊かな庭のある秘密基地のようなおじいちゃんの家がまたこの映画の主役級の役割を果たしていてすばらしかったです。

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