ペインテッド・バード

東京国際映画祭にて。悪魔の子と呼ばれ行く先々で辛酸をなめつくす少年の過酷な歳月を追体験する169分。パワフルで濃密な映像と物語に圧倒される大傑作。ここは中世かと思うくらい迫害される少年がかろうじて生き延びていく過程でかかわる人間に結果的に不幸をもたらす存在であることが何を示すのか、もしやこれはマジックリアリズム的な映画なのかと思いながら観ていましたが、そうではないということが少しずつ見えてくるにつれひときわ胸にせまるものが。いつもながら前知識なく観たもんで、てっきり誰も知らない俳優ばかりの映画かと思っていたらウド・キアーやステラン・スカルスガルドハーヴェイ・カイテルが出番は多くないながらも登場。思いがけないお得感?もありました。