特捜部Q カルテ番号64

日劇場にて鑑賞。デンマークのベストセラー作家ユッシ・エーズラ・オールソンによる「特捜部Q」シリーズのことを自分ははずかしながら最近まで知らなくて、表題作の予習のためシリーズ第一作「特捜部Q 檻の中の女」を観たらめちゃくちゃ面白くてその勢いで「特捜部Q キジ殺し」も観てこれまためちゃくちゃ面白くて、次の「特捜部Q Pからのメッセージ」はまだ観られていないもののそれぞれ一話完結というのがわかってとりあえずすっとばして表題作を観ましたがこれまためっちゃめっちゃ面白かった。北欧ミステリーって「ミレニアム」シリーズもそうだし結構容赦なく残酷だったり救いのない人間ドラマがベースにある部分でグイグイ見せてくるという、あくまで数少ない鑑賞歴だけが根拠ですがそんな気がして自分としてはガチハマりする系で、本シリーズは未解決の難事件を掘り起こし真相に迫っていく、超無愛想で暴走しやすい一匹オオカミ的切れ者刑事カールとその真逆な性格で人当たりがよく包容力と洞察力にすぐれたムスリムの相棒アサドのバディぶりが最大の魅力。本作ではある猟奇的事件の裏に隠された国家の黒歴史と現在進行形の移民差別をからめて描くスケール感とスリル感にワクワクしつつリアルさと痛ましさもハンパないものがありました。遅ればせながら、このシリーズ、続く限りついて行きます。