シアター・プノンペン

2014年のTIFFで「遺されたフィルム」とのタイトルで上映された際に見逃していたカンボジア映画。劇場にて鑑賞。女性監督ソト・クオーリーカー監督による、クメール・ルージュの狂乱の時代に監督やスターたちが虐殺され灰燼に帰したかつて繁栄したカンボジア映画への痛恨と哀悼と郷愁と鎮魂の思いが凝縮された壮絶な中にも未来志向の秀作。劇中、「真実には多くの面がある」という(字幕どおりではないかもしれないけれどそういう趣旨だった)ヒロインの言葉が胸に沁み、実際にその虐殺の時代をかろうじて生き延びた女優ディ・サヴェットの気品ある美しさにうたれました。
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