Z108地区〜ゾンビ包囲網〜

まず別件ですが本日はTIFFのチケット発売初日。トシとるにつれ観賞本数が減り、今年はまあなんとか12枚ゲットしました。


表題の映画は先日観賞。かなり本気のエログロ三級ゾンビ・ホラーでありつつ、いきなりキョンシーネタが出たりいきなり杜宇航が詠春拳の高速連続パンチ繰り出したりいきなり某有名監督をおちょくる発言が出てきて笑わせたり、かと思うといきなり感傷的な音楽が流れて感傷的なシーンになったりいきなりアート映画もどきになったり。でもそのとっちらかり感を補ってあまりある熱さと作り手の心意気が伝わってくる上々のカルト作。往年のファンタ映画祭でかかったならさぞかし受けまくっただろうなとちょっと遠い目になりました(なんせ自分が見た晩はかなり広いハコで観客5人くらい。さみしー)。なお、オープニングで主演の1人に高捷がクレジットされてますが、はっきりいって真っ赤なうそ。断りきれなくてちょっと出ましたみたいな印象。それでも出ると出ないじゃ大違いの存在感で、太保(こちらは出番けっこうあり!)の太保史上かつてなくキリッとオトコマエなSWAT隊長ぶりともども風格充分に魅せてくれます。で、実質的な主演はヤクザの親分を演じ製作者の1人でもある戎祥と、一応着衣してるけどしてないも同然にスタイル抜群のボディラインあらわな姚采穎の2人。熱演です。
ほかにもいろいろ語りたい気持ちはありますがきりがないので割愛。ともあれ90年代の香港三級片とかもっと前の台湾黒電影方面に興味のある向きには、映画界が盛り上がっている時期にはA級であれB級であれ黒○会的(あくまで“的”です。念のため)エネルギーを感じずにはいられない野心作が湧き出てくるのだなあと、あらためてというか久しぶりに感動すら覚えるかもしれません。あっ、でもその手の映画が好きな人もしくは平気な人限定です。そうでない方がごらんになった場合「どこが感動じゃ!めっちゃキモかったわ!」というクレームはなしでよろしくお願いいたします。
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