プティ・カンカン2/クワンクワンと人間でないモノたち

配信最終日の昨日すべりこみでJAIHOにて。間に合ってよかった(もっと余裕をもって見ればいいのに>自分)。ブリュノ・デュモン監督の14年の作品「プティ・カンカン」(205分)と同じく全4話のTVシリーズを1本につないだ続編(今回は217分)で、ユーモアとペーソスとシュールさをさらにぶっとんだSF的レベルで展開する、次々に人が不条理な死に方をした前作と対照的に今回は人間でないモノが次々に不思議な生まれ方をする物語。テーマはアポカリプス(のはず)なのだけれど何がどうアポカリプスなのかよくわからない、前回と同じ素人ばかりのキャストが演じる主要登場人物たちのユニークな風体とヘンテコな行動様式(主人公のカンカンが4年でかなり成長しているのがうれしい)がいつまで見ていても飽きない面白さで、ゆるゆると進むストーリーの果てにはっと息をのむマジック・リアリズム的エンディングがあらわれて思わず泣きそうに。。なんだかすごいものを見せてもらいました。JAIHOさんありがとう。

護られなかった者たちへ

試写にて。これは重い。これは刺さる。。。原作を読んでいる人は別として、自分も原作は未読でしたができればあまり前知識を入れずにおくことをおすすめしたい、主演の阿部寛佐藤健のみならず主役級の役者たちが脇役にまわってさえ参加した意味が分かる気がする入魂の一本。ナニサマですけど自分としては同じ瀬々監督の「64」より何倍か名作(内容的に単純に比べられないですが)という気がする深い余韻をひきずっております。

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稽古

会主講習会@T道場。しーふーいわく「理屈は大事。うちは理屈をきっちり教える。でも理屈にとらわれて理屈に終わる合気道なんかつまらない。そこから先がある」「いろんな流派やいろんな技があって到底全部は覚えられない。大事なのはその共通点、普遍性をわかること。どの流派がいいとかじゃなく」「感情をコントロールすること。むずかしければ、少なくとも自分の感情をみること。今自分は怒ってるなとか、いじけてるなとか」

ナチス・バスターズ

オンライン試写にて。ドイツがロシアを侵攻しモスクワに迫ろうとしていた1941 年、ドイツ軍に全滅されられた村を舞台に1人の妊婦を連れたロシア人ゲリラ数名と「赤い亡霊」とうわさされる一匹狼のスナイパーがドイツ軍と対峙する、「T-34 レジェンド・オブ・ウォー」のように戦車ではなく銃撃戦と生身の攻防が炸裂する戦争アクション。すんごい面白かった。これは雪原の西部劇だ!とガチ上がりしました。

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スティール・レイン

オンライン試写にて。17年の「鋼鉄の雨」と同じくヤン・ウソク監督作で、チョン・ウソン、クァク・ドウォンも引き続き登板と知ったときは「えっ、前作で(以下略)」とびっくりしたんですが大丈夫でした、別の物語でした。12月公開につき詳しくは書かずにおきますが宣伝の方によれば「いろいろすごい」とのことだったので十分そのつもりで見まして、しょっぱなニッポンの極右団体・大和財団が「竹島 影武者」計画を進めているという「うわっやっば!」な導入でどんびきしかけたもののそこからさらに「いろいろすごい」ことになるので逆に安心?して楽しめました。説明にならないくらいざっくりいうと韓国大統領と北の将軍様がまさかのイケメンぞろいで米大統領がまじうざい、一寸先も闇なスリリングな潜水艦映画。百パー娯楽映画でありつつ韓国ならではの当事者性とメッセージ性もがっつり伝わってくる力作。

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稽古

護身クラス@I道場。しーふーいわく「関節は気の関所。関節がかたいと気がとどこおり、ゆるめると気の流れがよくなる」「頭で覚えるのでなく身体で覚えること」「名人達人の動きとか、完成されたものの真似をしてもうまくならない。そこまでの段階を踏まないと」

 

唐人街探偵 NEW YORK MISSION

オンライン試写にて。陳思誠監督の大ヒットシリーズ「唐人街探案」第2弾。本邦では東京を舞台にした第3弾の「唐人街探偵 東京MISSION」がまず公開されて話題を呼び、これならという手応えがあったか前作もめでたく公開が決定。東京編はもちろんめっちゃめちゃ面白くて大好きなんですが渋谷交差点のセットのすごさとか随所でモブキャラが画面を埋め尽くす人海戦術のすごさとかいろいろなんか和定食と中華定食を平らげてからデザートバーもいきました的な満腹感だったのに対し表題作はNYを舞台にこれまたあっぱれな製作規模ながら東京編よりはそれでもしゅっとした作りとお正月映画らしい華やかな祝祭感。この勢いでタイが舞台のパート1も公開を期待していいですか。

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