ホドロフスキーのサイコマジック

昨日試写にて。自分は近年の作品しか観ていないホドロフスキー初心者なのですが「リアリティのダンス」などの荒々しくしばしば躁状態である一方美しく詩的で時に暴力的なまでに自分の意識下の何かをつかみ出されるようなマジカルな映像体験に奇妙な魅力を感じてきたことは確かで、それによって表題のサイコマジックとはなんぞや(ひとことでいえば心理療法なのですが)というのも考えるより感じる方向で違和感なく入り込めた気がするセラピー・ドキュメンタリー。登場する相談者たちは家族のカルマに深くとらわれているケースが多いのが印象的で(他には深刻な疾病などもあり)、それに対しトラウマや苦痛からの解放へみちびく通過儀礼あるいは祭祀的な施術はホドロフスキーの劇映画とリンクする、つまり彼自体が自らにサイコマジックをほどこしていたことも妙に納得できました。。。それもまた、「なんとなく、そういうことかも」レベルの受容ではあるのですが。

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