先日劇場にて。不法滞在者であることを隠して山形のそば屋で見習いを始めた中国人青年（呂玉来）と彼を一人前のそば職人に育てようとする主人（藤竜也）の擬似親子的関係性を描く、近浦啓監督の長編デビュー作。先のフィルメックスで上映された折には都合がつかず観られなかったのでようやく観られて良かった。日中合作という謳い文句には経験的につい身構えてしまうところがあったりするのですがそれが杞憂だったことに感慨をおぼえる誠実な秀作。そして技能実習制度の問題に警鐘をならす物語なのかなと勝手に思っていたらそれをはるかに上回る地に足のついたヒューマンドラマでした。
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