ドッグマン

劇場にて。「ゴモラ」のマッテオ・ガローネ監督作とあれば期待しないわけにはいかないしポスター柄からしてやばい予感満載だし、例によって前知識なく見ましたがそれも良かった。しびれました。冒頭の獰猛そうなわんこのシーンからもうずっといつなんどき何がどうなるのか、もしかしてああなってこうなるのか、いやこうなってああなるのか、黙って見てろと自分に言いたくなるほどいろんな予測や期待にゾクゾクしながらの緊張の連続。でもそれは決して無駄な緊張ではなかったと、がっつりとずっしりとした余韻の中で思えた、暴力と滑稽さと不条理とペーソスが織りなす濃密な物語。ドッグマンことマルチェロを演じた人はいったい俳優が本職なのか犬の専門家なのかあとから公式サイトで確認するまで全然知らなかったんですが、すごかった。マルチェロ・フォンテ。ぶらぼう。