風の中の家族

こと原題「風中家族」。TIFFにて鑑賞。王童監督の長編実写映画としては13年ぶりくらいとなる久々の新作。国共内戦に敗れ台湾へ命からがら逃れてきた国民党兵士3人とみなしごの少年が、肩を寄せ合って暮らしながら慣れない土地に少しずつ根をおろしていく。大陸に残してきた家族に音信もできないまま苦労を重ねた老兵世代を描く台湾版「国際市場で会いましょう」的な作品で、台湾映画の良心ともいうべき王導の善良なる持ち味と主演の楊祐寧の善良なる持ち味がにじみ出る、つくづくと、しみじみと善良なるヒューマンドラマ。上映後のQ&Aも監督のいい人オーラが会場をあったかな空気で包んでいました。劇中、楊祐寧が父がわりになって育てた息子の成長後の顔がどっかで見たなァとずっと気になっていたんですが李安監督の息子の李淳でした。そうそう、確か「Lucy」で見たのだったかな。余談ながらおばちゃんパーマで誰かと思うほどおばちゃん化していた柯佳嬿が一番フケ役に成功してました。