昨日、試写にて鑑賞。
息子を溺愛するセレブ母と、母の過干渉を嫌悪しながらも自立できない息子。ある日、息子が車で死傷事故を起こしてしまい、その罪を少しでも軽減すべく母が怒涛の行動力を発揮、息子はますます殻に閉じこもっていく…。ドキュメンタリーかと思うほどのリアルなカメラワークと人物造型、火花の散るような演技の応酬に時間のたつのを忘れてひきこまれ、圧巻のクライマックスにはほとんど茫然としてそこで映画が終わったことに一瞬ついていけなかったほど感動。確かに強引で傲慢なところもありつつ単純にモンスターと決めつけられないばかりか知性と社会的良識を十分にそなえた母の強さと、だめんずだけれど決しておばかではない息子との相克が、特殊な例ではなく普遍性を持つ親子関係としてどこか身につまされるほど迫ってくる傑作でした。
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