はなればなれに

試写にて鑑賞。プレスをみるとこれがデビュー作となる下手大輔監督は小津安二郎の研究家で、またゴダールジャームッシュトリュフォーエドワード・ヤンら数多くの名匠たちの影響を受けているそうで、そのへんの知識豊富な人が見るといろいろなるほどと思う部分があるのでしょうけれど自分は「カップルズ」への言及があるシーンでにやりっとしたほかは何へのオマージュとかとくに考えず(というか分からず)単純に映画そのものを楽しみました。冒頭、それぞれちょっとイタい感じの男女3人がそれぞれ現実逃避(?)するまでは正直??な印象だったものの奇妙な縁で彼らが海辺のホテルに逗留し始めてからはひとつのリズムというか流れが合わさって物語がのびのびと動き出した感じ。美術や音楽もかわいらしく、また個人的には中泉英雄くん(と勝手に親しみをこめてくんづけしますが全っ然知り合いでもなんでもないです)が出ている映画はとりあえずいつも気になっててわりとシリアスなものが多いように思うので今回みたいにちょっと軽くてノリのいいキャラはなんかホッとします。伊豆大島の海を見ながら焼きたてのパンを食べたくなる映画でもありました。
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