ぼくたちの哲学教室

昨日試写にて。北アイルランドベルファスト、長きにわたるカトリックプロテスタントの対立からアイルランド独立派対反対派の内戦の果てに98年に和平合意に至ったものの現在も分断とトラウマを残すデリケートな地区にあるカトリック系男子小学校で、子供たちが自分の意見を言葉にし哲学的思考を深めていくための教育を実践するケヴィン・マカリーヴィー校長をはじめ学校職員と生徒たちに約2年間密着したドキュメンタリー。きれいごとばかりでは到底乗り切れない教育現場で子供たちを再び暴力の歴史に身を置かせまいと心をくだく校長をはじめ教職員たちの信念と熱意、それでもこぼれ落ちてしまう子たちは残念ながらいるのかもしれないけれど少なくとも親や教師の影響を強く受ける時期にある子供にとって防波堤にも指標ともなる学校教育の意味を深く考えされられるユーモラスな中にも誠実で芯の通った良作。

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