素晴らしき眺め

こと原題「奇跡:笨小孩」。Netflixにて。ねとふりのトップページをチェックしていてふと気づいた作品なんですが、なんとこれ今年の2月に大陸で公開された文牧野監督(「我不是薬神」)の最新作にして、主演が易烊千璽。もう速攻で見ましたね。なにしろここ数年易烊千璽の売れっ子ぶりはすさまじく、しかもいい仕事しかしていないハズレなしのトップアイドル。本作もまた期待を裏切らないハマり役で、文牧野監督の手腕の確かさにもあらためて感じ入りました。2013年の深圳を舞台に、スマホ修理で日銭を稼ぎ幼い妹と二人細々と暮らす青年が、亡くなった母と同じ心臓病をかかえる妹の手術代を捻出するため修理屋の腕を生かし一攫千金を期してベンチャービジネスを始めるが、次々とトラブルが起こり追い詰められていく、、という波乱と人情の物語は「我不是薬神」路線を踏襲するヒューマンドラマ。キャスト的にも王傳君、徐崢、章宇らが「我不是〜」とは別イメージの役どころで客演したり、近年俳優づいている(のか?)田壮壮監督がまた「ええ人や〜」なキャラで顔を出したりと、共演者なり劇中キャラなりがこぞって易烊千璽=主人公を応援というか祝福している感じが作品の胸アツ感にあずかって、いやほんと最初から最後までぐいぐい見せる出来栄えです。いっそ劇場公開してほしかったですが、そこまで需要はないのかなあニッポンだと。。

ちなみに、なんで「素晴らしき眺め」なんていう(すいません)邦題かというと、英語タイトルが「NICE VIEW」なのでそのまんまといえばそのまんま。で、何がいい眺めなのかというとネタバレにはならないと思うのであらかじめ書いちゃうと、易烊千璽演じる主人公の名前が景浩(ジンハオ)で、おそらくその名前由来であろう彼のいとなむスマホ修理店の店名にしてその後ベンチャーで起ち上げた社名が好景(ハオジン)つまり良い景色という意味なのでした。もちろんそれはメタファーでもあると思います。

もう1つ、これもネタバレにはならないと思うんで書いちゃいますが易烊千璽ら出演者たちが歌うエンディング曲はBeyondの「海闊天空」。ただでさえこの曲を聴くだけで涙腺やられるのに、そこにもってくるかという。。