アネット

公開が始まってだいぶ経ち、ようやく劇場にて。きわどいギャグが持ち味の主人公と人気オペラ歌手の妻の電撃愛がやがて格差婚となり娘アネットが生まれたのち悲劇的展開をみせていく古典的な物語であり同時に現代的な寓話でもある驚きのミュージカル。すごいというウワサを耳にしていたこともあり例によって見るまでできるだけ何も知らずにいたので本当にすごかった。。多幸感でいっぱいなのに同時にいやな予感しかない前半の不穏なトーンといい娘アネットがまさかの人形(というか人形が生身のキャラクターを演じているというか)なホラー感といいアダム・ドライバーの多才ぶりといい最初から最後までぞくぞくしながら見入ってしまいました。で、いつもながらエンドロールが始まってまもなく帰ってしまった観客がいたんですが、なぜほんの数分ががまんできないんだろうなんてもったいないことをと思わざるを得ない不意打ちのように涙をさそわれる最後の最後まで、これから見る人はあまり多くないかもしれないけれどもじっくりと味わっていただきたいものであります。

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