アリサカ

TIFFにて。「バードショット」(16年)がすばらしかったミカイル・レッド監督の最新作。組織犯罪の証人を護送する警察車両が〝バターン 死の行進〟で知られる道を走行中に襲撃され、重傷を負いながら唯一生き残った女性警官がからくも追っ手の追跡をのがれて先住民にかくまわれるが。。。タイトルは第二次大戦で日本軍が用いた有坂銃(アリサカ・ライフル)から。生きるか死ぬかのストーリーラインはシンプルながら警察の汚職と先住民問題に戦中戦後のフィリピンと日本の因縁をからめた緊張感みなぎる展開に時間を忘れて見入ってしまった濃厚な96分。この監督作を自分はまだこれで2本観たのみですが、監督はもしかして美少女専科なのでしょうか、「バードショット」と同様今回も美しいヒロインの壮絶なアクションにしびれまくり。とともに大量の死者を出した土地に今も残る怨念や無念が物語を動かしているようなどこか霊的なニュアンスにもひきこまれました。

※11月2日追記:これで2本観たのみと書いてますが、もう1本「ネオマニラ」(17年)を観てました。すっかり忘れておいてナンですが、なかなか良かった気がします。