「夫の秘密」「五月十三日 悲しき夜」

こと原題はそれぞれ「丈夫的秘密」「五月十三傷心夜」。「よみがえる台湾語映画の世界」にて。本日見た2本はともに林搏秋監督作品で、薄幸な上にも薄幸なヒロインの運命を描くメロドラマ。女手ひとつで子供や幼い妹を守り育てるため水商売に従事する女性の置かれた立場の弱さと美貌のヒロインをいたぶる男の外道ぶりや基本善人なんだけど状況改善に寄与しない男の優柔不断さに内心プルプルしながらさあどうなるかさあ見ていろよと最終局面のカタルシスを待つ心理はたぶん当時も今も変わらないある意味普遍的な女性映画。60年代の台湾の家屋や町並みやファッションや風物を見ているだけでも全然飽きなくて実に楽しかった。今回の特集上映は個人的にはこれにておしまいですがこういうクラシックスを見ることができて感謝です。あと2本も機会があればぜひ見てみたいものです。