地獄から来た花嫁

こと原題「地獄新娘」。デジタル修復した1960年代の台湾語映画の特集上映「よみがえる台湾語映画の世界」にて。表題作は国立映画アーカイブで上映の6本のうち4本が抽選にあたって本日2本見てきたうちの1本で、辛奇監督の65年作品。裕福な男に嫁いだ姉の死の知らせを受け、死の真相をつきとめるため家庭教師として男の屋敷に住み込むことにした妹をめぐるホラー的ミステリー。美貌の金玫と男前な柯俊雄とビジュアル的にも眼福なうえに今見ても全然通用するスリリングな面白さは嬉しい驚き。エリナー・ヒバートの小説「琥珀色の瞳の家庭教師(Mistress of Mellyn)」を映画化したものというのは後から知りましたが、だとしても脚本がよくできてるし役者もはまってました。編集や音楽はところどころ「?」となる部分もありつつ、クライマックスの007のテーマで全部もってかれて、もうなんだってOKな気分に。余談ながら当時のリアルかどうかは知らないんですが60年代の台湾、少なくとも中流以上の階級で女性がふだん家の中でもガチでハイヒールはいてる姿にいちいち目をひかれてしまいました。