第一炉香

原題同じ。東京国際映画祭にて。張愛玲の原作は未読にてそれをどう許鞍華監督が映画の世界に移し替えたかは今現在評することはできないのですがさだめし原作もにおいたつような(かぐわしさ、青くささ、はかなさ、成熟の果ての腐臭も含めて)愛と業の物語なのであろうと思えた王道のクラシック。自堕落の真髄をきわめようとでもしているかのような(そのためかえって時折堕落しきれない素直さを露呈してしまう)おぼっちゃまキャラの彭于晏が実にいい味わいでした。